何必館で23日まで開催されている「一瞬の劇場 エリオットアーウィット展」を観ました。連休中とあって四条通りはたくさんの人でしたが、館内はとても静か。それでも入館者数は今まで訪れた中で一番でした。
まず解説を見て、自分の認識が間違っていたことに気づきました。「
Santa Monica, California 1955」のサイドミラーに写る恋人達の写真が有名なので、何となくブラッサイやドアノーと並べていたけど、もっと若くて、ロバートキャパの推薦で25歳で写真家集団マグナムの一員となった報道写真家、今も現役だったんですね。一瞬の劇場とタイトルされてるだけあって、一瞬の表情や出来事をドラマチックに、ユーモラスに写し取ってします。タバコを吸うケネディやイーストハンプトンの砂浜で穴掘りをする犬など、どれも構図が本当に美しい。葉巻を手にしたチェゲバラのアップも実に魅力的(以前、ぼのさんが
ウイリー・ロニス展の記事に同じ何必館で観たゲバラの写真が印象的とコメントくださったのは、この写真に違いない!と観て確信しました)何必館が見事なのはその展示方法。作品の傍らに廬山人の手桶に青い小さなイガをつけた栗の枝が違和感な
く生けられ、日頃は
太子樹下禅那之図が飾られている5階の茶室に写真集の表紙にもなっている「Empire State Building, New York City 1955」が掛け軸に仕立てで展示されてるのを観た時は、この作品をこうして目にしていることの幸福感を味わいました。
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