東京・三軒茶屋の「シアタートラム」で22日まで上演中の東京ヴォードヴィルショー公演「トノに降る雨」を観ました。劇団創立40周年記念興業第一弾で、中島淳彦の新作です。座長の
佐藤B作がアメーバで始めたブログや
山口良一、
大森ヒロシら劇団員のプログを読んでると、まだ台本が最後まで出来てないとか、4回目の通しが初日だったとか、かなり大変な状況で幕があいたらしいのに、4日目だからか、とてもこなれていて、さすがだなぁと思いました。オープニングの演出がよく出来てるし、客演もみんな良かったし、前川清がオリジナル主題歌まで歌ってて、練られた作品だなぁと。
戦国時代、あんまり有能とは思えない生田郷のお殿様と側室、足軽や農民達に攻め込んだ側の領主や僧兵に鉄砲名人まで登場して、2時間20分一気に魅せるお芝居でした。チラシに「人の世は喜劇と悲劇のせめぎあい」と書かれてましたが、殿には殿の、母には母の、家来には家来の苦労があって、まさに泣き笑い。B作トノの「少しでも生きる力が残っているなら、全力で生き抜かなければならない」という言葉が染みて、目頭が熱くなりました。福島出身のB作さんと中島さんが新作を作るに当たって、やはり震災が大きな影響を与えているようです。幕が降りた時、モモ母はやっぱり東京ヴォードヴィルショーが好きだ、中島淳彦のホンが好きだと強く思いました。関東の方、是非ご覧下さい!
http://www.vaudeville-show.com/