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「今朝の春」&「小夜しぐれ」

「今朝の春」&「小夜しぐれ」_f0119179_22245623.pngみをつくし料理帖」シリーズ、すっかりハマって楽しんでいます。今回はシリーズ4作目の「今朝の春」と5作目「小夜しぐれ」です。主人公澪の想い人の小松原の正体がわかったり、伊勢屋の娘・美緒に4作目で大奥奉公の話が出たらと思ったら5作目では御典医の次男・源斎を諦めて中番頭を婿に取ることなったり、芳の行方不明の息子・佐兵衛と遭遇したりと話が展開して行きますが、各章の副題には「寒鰆の昆布締め」や「菜の花尽くし」と言った相変わらず美味しそうな料理が登場します。
夏天の虹」を読み始めた時に、人物や話の展開がライトノベル的というか漫画を文章にした様な話だな・・と思っていたんですが、慣れて来たこともあるのか、気にならなくなりました。その設定はちょっと・・と思う様な所もあるけど、それに勝る魅力がこのシリーズにはあるんですね。澪のひたむきな姿勢に、自分も頑張ろうと読んでいて励まされ、前向きになれる。モモ母は若い頃、「エースをねらえ!」が大好きで、大人になってからも読み返しては励まされていたんですが、あの感覚を久し振りに味わっています。20代くらいに出会っていたら、きっと自分のバイブルになったのではないかと思います。料理好きは勿論、美味しいものが好きで時代小説が好きな人には絶対おススメ。しかも芳やりうと言った周りの人達の諭し方がいつも見事で、モモ母はこんな風にうまく導いたり出来ないなぁと、己の拙さを反省することもしばしば。特に好きだったのが、寿ぎ膳を任された澪に芳が言う言葉。「誰しも婚礼の席では、どうか末長く幸せに、と祈る。けれど人生はそう容易うはない。良いことと同じくらいに辛いこと、悲しいこ「今朝の春」&「小夜しぐれ」_f0119179_2334922.pngとが待ちうけてるんや。苦しい時に思い出してもらえるような、そんなお膳を作りなはれ」。確かにあの時の食べた味、あの店で過ごしたひととき、楽しかったねという思い出が人を勇気づけることってありますよね。
by mmcmp | 2014-09-02 23:07 | カフェ読書 | Comments(0)
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