「家日和」

f0119179_2125242.jpg奥田英朗の「家日和」を読みました。商品を落札した人から「非常に良い」と評価されるのが嬉しくて、ネットオークションにはまる「サニーデイ」やロハスに夢中の妻とその友人夫婦への違和感から、彼らを小説のネタにしたくなる「麦と玄米御飯」など、家とその周辺を舞台にした6つの短編。奥田作品は初めて読んだけど、この人ホントにコクーン族なのかも・・と思ってしまうくらい家好きな人達を巧みに描いていて、どの作品も楽しかった。突然会社が倒産して、職場に復帰した妻に代わって主夫となった「ここが青山」では、周囲から同情されるけど、本人は寧ろ家事をする方が性に合ってることに気づき、外に出た妻は妻で家にいるより輝いてる感じ。周りがどう思おうと、自分たちの価値観を大事にする方が快適だよね・・・と納得するから、読んでて心地いい。
特に好きだったのが、妻が出て行ってプールの様に広くなった部屋を自分の趣味で模様替えしていく「家においでよ」。インテリアが一通り揃うと昔好きだった音楽を聴きたくなってハイグレードな最新オーディオセットを大人買い。何年ぶりかでポリスの「シンクロ二シティ」をターンテーブルに載せ、懐かしくて涙が出そうになった。そのうち同僚も部屋に集まりだして豪華なホームシアターでDVD鑑賞。ロック少年だった正春は「20数年の時を経て、初めてレコードを本来の音で」聴き、実家の物置から300枚のレコードを運び、「黒澤映画を大人になって初めて作品のクオリティにふさわしい環境で鑑賞することが出来た」同僚達が酒を持ち込んでの上映会。話してみると同僚が意外と音楽通で、マニアックな会話で盛り上がる。こういうの、すごくよくわかる。モモ母も子供の頃に安物の卓上プレーヤーで聞いていたカーペンターズのカレンの歌声を聞くと、懐かしくて泣きそうになるし、フォリナーやユーリズミックスが流れてくると胸がキュンとなります。うん、家っていいよね。実はモモ母は音楽ではなく、別のものに最近回帰中ですが、その話はまた後日・・・。
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by mmcmp | 2015-05-25 22:28 | カフェ読書 | Comments(0)
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