「先生のオリザニン」

f0119179_2319553.jpg労演6月例会として12日、13日に呉竹文化センターで上演された俳優座公演「先生のオリザニン」を観ました。最後に六本木の俳優座劇場に行ったのは父がまだ下北沢にマンションを借りてる頃だったから、かなり久しぶりの俳優座観劇です。先生とは実在の農芸化学者・鈴木梅太郎のこと。第一幕は足尾銅山鉱毒事件や桑の萎縮病に取り組み、第二幕は脚気の原因を探る中で、米糠から新しい栄養素「オリザニン」(ビタミンのこと)を発見、やがて戦時下で研究費削減を余儀なくされていきます。
加藤剛が50~68歳の梅太郎を、息子の加藤頼が14歳から36歳を演じるダブルキャスト、かつ梅太郎の恩師・古在由直も加藤剛が2役で演じる、ちょっと変わったキャスティング。頼さんの方は「先生」らしさがあまり感じられないし、剛さんは古在との演じ分けが曖昧で、演出上の配役というより役者の体力や集客力等、老舗劇団故の事情が垣間見えました。「戦争が科学技術を進歩させた」と理化学研究所の大河内所長は言い、「日本人は戦争が好きで困る。戦争好きと外交下手のお陰で泥沼に入り込んでしまった」と梅太郎は言う。何か今の時代への警鐘の様です。明治から昭和にかけての研究室らしいセットが組まれてましたが、印象的だったのは寧ろ何もない舞台に梅太郎夫妻が立つ浜辺のシーン。照明と波の音だけで広々とした海の広大さと夫婦の愛情が伝わりました。浜辺のシーンは2回あって、最初は頼さん、ラストは剛さんが梅太郎を演じていたのですが、シンプルな光景に歳月の流れが感じられ、印象的な場面でした。
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by mmcmp | 2016-06-14 23:17 | 観劇・鑑賞 | Comments(0)
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