寺町二条のギャラリー「Terra」で14日まで行なわれている「若き漆の担い手たち」を観てきました。ギャラリーによる企画展で、埼玉・長野・京都・沖縄と、ところも作風も異なる4人の若き漆作家の作品が集められています。友人の民徳嘉奈子さんは沖縄らしいデイゴの木や漆では珍しい青色を使っていたり、京都の奈良井志野さんは石に漆を塗ったりと、個々の作家さんの意欲的な姿勢がうかがわれます。
多分、京都では他府県に比べて漆器などを目にする機会が多いと思うのですが、どれも漆器店に並ぶものとはまた違う、「作品」であることを意識させるものばかりでした。職人技の研ぎ澄まされた漆工芸も洗練させていて好きだけど、考えてみれば個性を隠すというか、誰かの手で作ったことをあ
まり感じさせない気がするのです。勿論、見る人が見たら作風の違いが一目瞭然なんでしょうけど、素人目には人の存在を感じさせないというか・・・。それに比べて会場に並ぶ作品は、人が何度も何度も漆を塗り重ねて完成させたんだなぁとか、この人はどんな所で作業してるのかなぁ・・と思わせるハンドメイドのぬくもりがありました。4人の作家さんたちの今後の活躍を期待したいものです!