仕事関係の本を読んだりしていて、最近小説がなかなか読めないので、「仏像のひみつ」のレビューを。
昨年、「昼行燈」で「続・仏像のひみつ」を見て、是非最初のを読みたいと思っていたんですが、いや、ホント期待通りの面白さでした。東京国立博物館の人気のあった展覧会「仏像のひみつ」を本にしたもので、仏像鑑賞のツボがたくさんつまっていました。
京都育ちで小さい頃からお寺によく行ったし、京都でも仏教関連の展覧会がよく企画されてるので、きっと他府県の人より仏像に触れる機会は多かったはずですが、今までぼーっと見てたのがよくわかりました。例えば、薬師如来像は膝の上に置いた左手に蓋のついた壺を持っているとか、大日如来は密教のお寺にしかないなんて初めて知りました。ひみつその1「仏像たちにもソシキがある」によると、偉い順番は①如来②菩薩③明王④天だそうで、吉祥天や毘沙門天より不動明王の方が偉かったんですね。ひみつその3は「仏像も太ったりやせたりする」つまり時代よって仏像のからだつきや姿勢が違って、上から見ると横に長い楕円形だったり、まん丸だったり、縦の方が長い楕円形になったり。飛鳥時代の仏像は胸をひいておなかを出した控えめな感じで立っているけれど、奈良時代には胸とおなかが前に出て、平安時代はさらに強調されて自信たっぷり。でも後期にはまた胸をひいて控えめに。これを読んだらお寺に行って仏像を見て確かめたくなりました。京都や奈良を観光するなら読んでおくとお寺巡りが楽しくなりますよ☆