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「クリスマスボックス」

「クリスマスボックス」_f0119179_23153185.jpg川端二条のブックカフェ「ユニテ」で読んだのがリチャード・ポール・エヴァンズの「クリスマス・ボックス」。全米で300万部(600万部との解説も)のベストセラーになった作品だそうですが、モモ母、初めて知る作家さんで、映画化されたり舞台化されたりしてたことも知りませんでした。ヴィクトリア朝の邸宅に住む老婦人が同居人を募集、そこに間借りすることになった若い夫婦と老婦人のクリスマスを迎えるまでの短いけれど深い交流を描いています。「ロザムンドおばさんのお茶の時間」にもお屋敷に住む老婦人が出てくる話があったけど、古い立派な屋敷で伝統的な暮らしを続けている未亡人というのがイギリスにもアメリカにも多いんでしょうか?
善良な人たちの優しい物語。こういうものを現代アメリカが求めていたことにほっとするといったような解説が書かれていたけれど、モモ母はこれを読み終えて、ああ、アメリカってキリスト教国家だよねと改めて実感しました。都会では教会に行く人は減ってるけれど、カントリーサイドでは教会を中心にしたコミュニティが今も続いているわけで、この本や「クリスマスツリー」なんかのクリスマス本がベストセラーになるあたりが日本のクリスマスと根本的に違うよねと思う。でも表現に若干の違和感を覚えながらも子供の時間が二度と戻らないこと、日常の仕事に忙殺されて大切なものを後回しにしてはいけないことは、宗教をこえて胸に響きます。続編もあるそうで、是非読んでみたいものです。
by mmcmp | 2012-12-08 23:47 | カフェ読書 | Trackback | Comments(0)
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