この週末、京都市内各地で地蔵盆が行われています。今年はあいにくの雨で赤い提灯を殆ど見ないのは残念ですが、町内の子が集まってゲームしたり、福引したり。モモ母が子供の頃は大文字に行く夏を惜しみつつ、まだ地蔵盆があるぞと思い、地蔵盆が終わるといよいよ焦って宿題をやったものです。
新聞によると京都市が自治会長や町内会長を対象に実施したアンケートでは、8割近くが昨年地蔵盆を実施したそうです。意外と多いなと思いながら、ふと記事の写真に目をやると中央に「大日如来」の文字。あれ、これって地蔵盆じゃなくて大日盆の写真じゃないの?実は地蔵盆とは別に、大日さんを祀る町内には大日盆と言う行事があって、地蔵盆より一週間遅れで実施する所が多い様です。父に聞くと「やることは似てるけど、お地蔵さんが先で大日さんが後や。そら、記者が知らへんのや」と。ボケていても、そういうことはよく知っています。
「仏像のひみつ」によると仏像は偉い順番があって、①如来②菩薩③明王④天。大日如来と地蔵菩薩は明らかに別。お地蔵さんと大日さんを一緒に祀る町内もある様ですが、記事の写真は大日如来のみ。記者が知らないのか、もしかしてやってる人達自身も知らないのか定かではないけど、こういうのが見過ごされてしまうのってどうなんでしょ?例えばハヤシライスを食べた子供が「このカレーライス美味しいね」と言ったら、「これはカレーじゃなくてハヤシって言うんだよ」って親は教えないのかなぁ・・・。
市の調査は大日盆も含めて実施され、大日盆が多かったのは東山区とあります。これはモモ母の勝手な想像ですが、東山区は市内で最も高齢化率が高い。うちがやってるのは地蔵盆ではなく大日盆だと高齢者が教えるから、そう認識して回答した町内が東山区に多かったんじゃないかな?戦後70年近く経ち、お年寄りから戦争体験を聞く必要性を感じますが、伝統文化もきちんと聞いておかないと、京都人はどんどん劣化していきそうです。