「仮面の告白」&「細雪 上巻」

f0119179_228393.jpg三島由紀夫の「仮面の告白」を読みました。昨年読んだ「午後の曳航」がすごく良かったから他の作品を読みたくなったんですが、これは合わなかったですね~。祖母に溺愛され、祖母が選んだ女の子とだけ遊んでいた子供時代など自伝的な要素が強く、当時としてはセンセーショナルだった同性愛的な志向を描くなど、文学的な意義はわかります。でも、作家の若さが読んでてちょっとしんどかったです。「聖セバスチャンの殉教」の絵画って、なんでこんな残酷な場面を描くかなぁと思いながら、つい怖いものみたさで見てしまう感じがありますが、ゲイの象徴になってたとは初めて知りました。
続いて谷崎潤一郎の「細雪」の再読を始めました。natsunoさんが「細雪」を読まれた記事を読み、自分も読んでみようと思ったのでした。「仮面の告白」と時代背景や発表年代が近いのに全然印象が違って、戦時色を全く感じさせない小説です。軍部から雑誌掲載や私家版の配布を禁じられてたにも関わらず、執筆を続けた執念。今、読むと学生時代とは違う感慨がありました。描かれた関西の生活文化は子供の頃、こういう感じの人たちっていたなぁ、こんな会話いかにも言いそう・・という懐かしさ。魚は鯛、花は桜と言って毎年同じ場所へのお花見をf0119179_2323245.jpg繰り返す、育ちの良さを感じさせるおっとりした感じ。多分、学生時代はまだそんな世界が身近に残ってたから、普通に読んでたんでしょうね。渋谷の風景も「春の小川」の河骨川があった頃ののどかさがあって興味深い。詳細はすっかり忘れてたけど、次女幸子の娘の悦子が路上の鼠の死骸を異様に恐れる場面だけは印象に残っていて、ああ、これは上巻にあったエピソードだったんですね。やっぱりモモ母は谷崎が好き☆
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by mmcmp | 2018-04-24 23:31 | カフェ読書 | Comments(0)
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