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「終われない男たち」

「終われない男たち」_f0119179_23264882.jpg23日まで下北沢・本多劇場で上演された劇団東京ヴォードヴィルショー第72回公演「終われない男たち」を観ました。新宿の飲み屋街で繰り広げられる群像劇。バブル時代とその後の落ち込みを経験した65歳のCM会社社長、佐藤B作演じる原田が一発逆転を狙って焼酎メーカーの会長をスナックで接待するも、ライバル会社に横取りされたり、一週間後に老人ホームへの入所が決まった老人が迷い込み、次男の嫁が探しに来たり。昭和テイストの舞台に「このままじゃ終われない」「人生、もっとパッとしてるはずだったんだけどな」「機関車のように懸命に線路を走り続けてもうすぐ終点、でもこの道で良かったのか、もっと違った景色が見られたんじゃないか」様々な登場人物の台詞がリアルに響きます。名刺の肩書きで人を判断したり、調子に乗りすぎて今更やめられなくなったり、というのもありがちな話。
作はラッパ座の鈴木聡。ヴォードヴィルへは初の書き下ろしだそうですが、「~男たち」という馴染みのタイトルもあって、創立45周年を迎えた劇団にピッタリの作品でした。中島敦彦とテイストが似ていて、生演奏があったこともあり「見下ろしてごらん、夜の町を。」を思い出させました。パンフでB作さんが若い頃「喜劇の革命児でいたい」と言ったと紹介されてましたが、見始めた頃のB作さんは確かにギラギラしてました。芝居も勢いがあって、それが落ち着いた感じになりだして、ちょっとパワーダウンしたかに見える時期もあったけど、ここ数年は年を重ねた味わいに特有のケレン味も加わって、世代をこえて楽しめる公演が続いていて、嬉しい限りです。伊藤つかさも観に来てたらしいと思ったら、暴れん坊将軍チームだったようです。そう言えばB作さん、暴れん坊将軍に出てましたね。
http://www.vaudeville-show.com/72/
by mmcmp | 2018-09-23 23:52 | 観劇・鑑賞 | Comments(0)
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