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「WILLY RONIS展」

「WILLY RONIS展」_f0119179_234028.jpg何必館で11日から始まった「ウイリーロニス展~没後10年・ロニスの愛したパリ」を観ました。ロベール・ドアノーやエリオット・アーウィットと並んで何必館で頻繁に観ている印象のあるロニス展ですが、前回は2010年11月。もう8年以上前でした。チラシに使われている「セーヴル・バビロン交差点、パリ」や「シトロエン組合のストライキ指導者」などの作品に再会したような懐かしい気持ち。「捕虜の生還」などは初めて見るような新鮮な感動がありました。
バゲットを持つ少年を捉えて走る「小さなパリジャン」は一瞬、ドアノーの作品だったかと思ったりもするのですが、比較的最近ドアノー展を観たこともあって、両者の違いも感じました。ロニスはドアノーより現代的な印象を受けます。撮影は1955年だったりするのに、もっと最近に撮られたような感じ。梶川館長の解説にもありましたが、逆光で撮られた作品が多く、桟橋を歩く少女の姿を影絵のように浮かび上がらせた「ホンダメンタ・ヌォーヴェ、ヴェニス」やバーに入ろうとする男女を写した「マルセイユ」などは顔が判別出来ない故の永遠性が見事。窓や扉越しに撮られた作品も多く、窓に施されたアラベスク模様や扉の木枠といった街角の造形が画面に効果的に入り込むことで、そこに暮らす人たちを叙情的に浮かび上がらせているのも素敵です。「バスティーユの恋人」の傍に富本憲吉の白磁壺が置かれていたりする何必館ならではの展示も面白い。5階光庭の青もみじも綺麗でした。
http://www.kahitsukan.or.jp/frame.html
by mmcmp | 2019-04-12 23:57 | 観劇・鑑賞 | Comments(0)
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